進化し続ける東京都市大学vol.3

グループの総合力と各校の伝統を生かし、未来を見つめた教育・研究を推進する

2009年4月、学校法人五島育英会が設置する武蔵工業大学は東横学園女子短期大学を発展的に統合し、5学部16学科を擁する「東京都市大学(略称:都市大)」として新しい一歩を踏み出した。併せて、付属の幼稚園から、小・中・高等学校を含めた「都市大グループ」が誕生した。そして2010年、さらにダイナミックに進化し続ける都市大およびグループ現況を紹介する。

早稲田大学との共同大学院「共同原子力専攻」を開設


東京都市大学原子力研究所

東京都市大学 原子力研究所(神奈川県川崎市麻生区王禅寺地区)
2009 年4月「原子力歴史構築賞(日本原子力学会)」受賞

 東京都市大学は早稲田大学と2009年4月、原子力や新たなエネルギー利用にかかわる技術・開発に従事する人材の育成を目的に、「大学間交流に関する包括協定書」を締結した。同協定書に基づく具体的な取り組みとして、2010年4月、共同大学院「共同原子力専攻」を開設。これに向けて両大学では、2010年1月に(独)日本原子力研究開発機構とも連携協力に関する協定を締結。さらに、2大学を核として「未来エネルギー大学院フォーラム」も設立している。

 東京都市大学には、原子力の平和利用に関する研究に実績がある。1960年に、神奈川県川崎市麻生区に原子力研究所を開設。1963年にTRIGA-II型研究用原子炉の初回臨界を達成し て以来、同大学の学生や日本全国の研究者・技術者にその施設を開放してきた。2003年に原子炉を廃止したが、本体以外の施設・設備は残されており、安全管理の業務を続行するとともに、特色ある教育と研究が行われている。

 共同原子力専攻は、2つの教育・研究領域(原子力エネルギー領域と放射線応用領域)に8つの研究分野を配置し、原子力及びその周辺技術に精通した人材の育成を目指すもの。化石燃料の枯渇などの資源問題、二酸化炭素排出などの環境問題をクリアするために、世界各国で原子力発電が注目されている。とくに天然資源の少ない日本にとっては原子力の持つ役割は大きい。また、原子力関連分野のもう一方の基幹技術である加速器や放射線についても、医療・検査分野などにおける応用技術が開発されているなど、注目を集めている。このような背景のもと、両大学の協働に加え、企業、研究開発機関、官公庁とも連携し、産学官が一体となって、わが国におけるこの分野の研究開発を牽引していく。

 さらに、東京都市大学では、渋谷駅から徒歩5分の好立地に「渋谷サテライトクラス」を新設した。同大学工学部のある世田谷キャンパス(東京都世田谷区)と早稲田大学理工学術院が所在する西早稲田キャンパス(東京都新宿区)のほぼ中間に位置するこの場所が、共同原子力専攻の教育・研究を推進するための拠点となるだろう。

 未来エネルギー大学院フォーラムは、両大学を中心に、慶應義塾大学・立教大学・明治大学などの協力大学による大学連合と企業や官公庁が連携し、シンポジウムや国際学会、共同研究の展開を目指すもので、共同原子力専攻と一体となって、高度な教育・研究機関として機能することが期待されている。

東京都市大学、早稲田大学、学長

東京都市大学 中村英夫学長(左)と早稲田大学 白井克彦総長(右)
(2009 年4月「大学間交流に関する包括協定書」締結調印式にて)

実体験型原子炉シュミレータ

実体験型原子炉シミュレータ

「都市」で学ぶ。「人」を育てる。「未来」を築く。東京都市大学/付属中学校・高等学校/等々力中学校・高等学校/塩尻高等学校/付属小学校/二子幼稚園