都市大グループの誕生から約2年。すべての学齢において良質な教育を提供しながら、社会に貢献する実践力と専門力とを備えた人材を育成するというその方針は、確かに現実のものとなってきているようだ。ここでは付属各校それぞれの最近の動向を紹介。グループ化によって活性化する各校の現況を知ってほしい。
まずは学齢順に東京都市大学二子幼稚園から。同園では、「正しいことをすなおにうけ入れ、美しいもの、すぐれたものに感動できる子どもに育てる」などの明確な目標を掲げて、幼児教育に邁進している。その手法は、国際的にも注目を集め、2010年10月、韓国の国立大学である韓国教員大学校の研修団が来訪、園内見学や授業参観を行った。今年は教育・福祉の先進国、フィンランドの研修団が来園する予定だ。
東京都市大学付属小学校で特筆されるのは、都市大とのユニークなコラボレーション。同校5年生10名で編成される「ロボットクラブ」が、都市大環境情報学部の小池星多(准教授)研究室と日本電気株式会社(NEC)が共同研究しているパーソナルロボット「PaPeRo(パペロ)」を使って、寸劇の上映会と実演を披露した。
野球、サッカー、空手部などの活躍で知られる東京都市大学塩尻高等学校では、創部わずか2年目の女子バレー部が、第15回全国私立高等学校男女バレーボール選手権に出場。2010年12月に行われたリーグ戦では、ベスト8進出を逃したものの、1・2年生のみの若いチーム、2011年のさらなる活躍に期待大だ。文武両道の好影響か、志願者数も堅調に推移している。
東京都市大学等々力中学校・高等学校でも、昨年開設された共学部が今年も多くの志願者を獲得。強豪チアリーディング部の全国大会出場が同校の明るい未来に美しく花を添える。
志願者が増加しているのは、東京都市大学付属中学校・高等学校も同様。難関大学への合格実績も着実に伸ばしている同校では、中高生の頃から社会や進路を意識してもらう〈キャリアスタディ〉など独創的な教育プログラムも展開しており、好評だ。
以上、駆け足で各校の動向を見てみた。それぞれが独自のカラーを持ちながら、グループのスケールメリットを生かしている。そして、そこにこそ、グループ化最大の要諦がある。
付属中高のキャリアスタディでは、大学生や社会人の先輩が在校生に力強いメッセージを
創部2年目で全国大会出場の快挙を果たした塩尻高の女子バレー。今年も楽しみだ